こんばんは。 今回は筆者も憧れる、世界を舞台に活躍している日本人醸造家と彼らのワインを3つご紹介したいと思います。
海外旅行の見通しはまだ立たない状況ですが、世界と日本をつなぐワインを飲んで、パンデミック終焉後はぜひ、現地のワイナリーを訪ねてみてくださいね。
フォリウム・ヴィンヤード ピノ・ノワール(NZ)
個人的にはニュージーランドで活躍している日本人醸造家のワインを紹介することができるのをとてもうれしく思っています!
もう10年ほど前から、みずみずしく、エレガントなニュージーランドワインの魅力にハマっている筆者。
ニュージーランドは日本人醸造家の方々の活躍が顕著な国ですが、当時はキムラ・セラーズくらいしか知りませんでした。
今では新しい日本の造り手が頭角を現してきたり、以前から活動されてきた方が注目を集めるようになったりと、ますます関心が高まるニュージーランドの日本人醸造家たち。
今回ご紹介するのは、ソーヴィニヨン・ブランの世界的な産地、マールボロにワイナリーを構えるフォリウム・ヴィンヤードのピノ・ノワールです。
ソーヴィニヨン・ブランが有名な産地なのに、なぜピノ・ノワールを取り上げるのかというと、それはやはり、ピノ・ノワールもおいしいから! です。
厳密にいうとピノ・ノワールはニュージーランド最南端の産地、セントラル・オタゴ地方が有名で、上質なワインを生産しています。
しかし、ええ、、筆者のような庶民にはちょっぴりお高いんですよね(笑)
対してマールボロ地方のピノ・ノワールは掘り出し物も探せちゃうんです♪
日常に寄り添ってくれる価格帯ながら、おいしくて幸せを感じられるなんて最高ですよね!
フォリウム・ヴィンヤードは、東京都出身の岡田岳樹さんが2010年にマールボロに設立したワイナリー。
北海道大学農学部を卒業後、カリフォルニアのデイヴィス校でワイン造りを学び、フランスなどでも経験を積みました。
岡田さんの畑は2013年から、ニュージーランドを代表する有機認証機関「biogro」からオーガニック認証を取得しています。
ピノ・ノワールはクランベリー、ラズベリーなどのさわやかな酸味を伴った赤系果実のフレッシュな香りに、いきいきとした味わいと繊細さの調和が素敵な1本です!
- 生産国:ニュージーランド
- 生産年:2019
- アルコール度数:13.5%
- ブドウ品種:ピノ・ノワール
シャントレーヴ ブルゴーニュ・シャルドネ(フランス)
多くのワイン好きが憧れる、フランス・ブルゴーニュ地方。
世界が称賛する銘醸地で、パートナーとふたりでワインを造っているのは、日本人女性醸造家の栗山朋子さん。
ドイツのガイゼンハイム大学で醸造を学んだ栗山さんは、2011年まではラインガウにあるアルテンキルヒ醸造所で醸造責任者を務めていました。
その後、ブルゴーニュに移住し、良質なブドウからワインを造るネゴシアンとして、年々より質の高いワインを生み出しています。
ブルゴーニュワインはネームバリューがあり、価格もお高めのものが多いので、ワインを購入するときに「失敗したくないなあ」と思っている人も多いはず。
その点、このシャントレーヴのブルゴーニュ・シャルドネは納得のデイリーブルゴーニュで、価格と味わいに対する満足感が高いです。
酸味と適度なボリュームがあり、ピュアな果実味が広がる飲み飽きない味わいは、刺身や鶏肉料理にもよく合うので、幅広い料理とのペアリングが楽しめそうです。
- 生産国:フランス
- 生産年:2019
- アルコール度数:13.0%
- ブドウ品種:シャルドネ
ヨーゼフ・ビファー ゼクトハウス・ビファー ピノ・ブリュット(ドイツ)
ドイツで人気の観光エリア、全長約85キロメートルのドイツワイン街道。
ファルツ地方のダイデスハイムはその中央に位置し、古くからワイン造りが行われてきました。
そんな歴史ある村でワイナリーを運営する徳岡史子さん(日本のワイン商社、徳岡のグループ代表 徳岡豊裕氏のご息女)はワイン醸造家であり、研究者でもある一面も持っています。
先ほどご紹介した栗山さんと同じく、ガイゼンハイム大学で醸造学を学び、卒業後はファルツの3B* と称えられる名門のひとつ、ライヒスラート・フォン・ブールで醸造に従事してきました。
* 頭文字がBではじまる3つの醸造所を称えた総称
2013年からはヨーゼフ・ビファー醸造所のオーナーに就任し、ワインを造り続けています。
有機栽培のブドウから造られたゼクト(ドイツのスパークリングワイン)は、シャンパーニュと同じ瓶内二次醗酵製法を用い、12年間の熟成期間を経てリリースされました!
ピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワールで、ふくよかなボディにシャキシャキりんごのような酸味、果実感がバランスよく備わった1本。
また、ヨーゼフ・ビファー醸造所には和食とドイツワインを一緒に楽しんでもらうコンセプトで和食レストランも併設しているので、日本でもご家庭で気軽にヨーゼフ・ビファーのワインを楽しめそうですね!
- 生産国:ドイツ
- 生産年:―
- アルコール度数:13.0%
- ブドウ品種:シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)
ワイン造りの夢は世界で花開く
海外で活動する日本人醸造家とそのワインを3つご紹介しました。
ご紹介するにあたってこだわったのは、ワイン産業が盛んな海外で学び、経験を積み、自らのワイナリーを運営している方たちということ。
ワインの品質はもちろん、自然環境に配慮しているところもいいですよね。
世界で花開いたワイン造りの夢、彼らの結晶ともいえるワインをぜひ皆さまも試してみてはいかがでしょうか。
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